プルヌス ニッポニカ クリレンシス





バラ科、サクラ属
本州中部から北海道、千島列島、サハリン
落葉性、中木性、広葉樹
サクラの仲間ですが、大きくならずに花をつけ*、耐寒性に優れた花木です。白い花を、北海道では5月中旬から下旬にかけて開花させます。当園の実生苗には花色が淡桃色を呈した個体もあり、ミネザクラへの先祖返り、エゾヤマザクラなどとの種間交雑などによるものと考えられますが、確証はありません。皮肉なことにこうした色のものが好まれているようです。株立ちになるタイプが多く、高さは3-5m位になります。特に土地を選びませんが、他のサクラに準じて、排水性、保水性に優れ、肥沃な場所が無難です。また横に広がる性質なので、比較的広い場所を選んで植えて下さい。

耐寒性は抜群で、北海道内どこでも全く問題はありません。本園では非常に寒いためにエゾヤマザクラの場合、花は限られた数しか咲きませんが、本種では満開になります。
本種はタカネザクラ (Prunus nipponica) の変種でタカネザクラは主に北海道、本州北部の亜高山地帯に自生する高さ1〜5mくらいの中木。花は写真左下のような色を呈し、チシマザクラと異なり葉柄や花柄萼筒に毛がないことで見分けがつきます。高さ1メートル(4年生苗木)でも花を咲かせるので、さほど広い庭でなくとも桜の花が楽しめます。庭園木として一本植えてみたい花木です。なお変種名の kurilensis は、千島(クリル)列島を意味します。

当社では他に先駆けて早くから耐寒性に優れたチシマザクラの生産を行っています。実生苗の生育を長年観察していると、淡桃色の花を咲かせる株、またチシマザクラ特有の白い花を咲かせる株ができます。さらに、エゾヤマザクラのように直立するもの、背丈があまり伸びず株立ち状になるものなど形質が異なる様々な姿を楽しむことができます。その反面、公共用として他の街路用樹種のように同じ姿のものを数多くそろえることは困難を伴うことがあります。
