北国の気候

多様な気候

気温と積雪の地域差

 北海道では冬の間に降雪がないところは皆無ですが、降り積もる量(積雪深度)は地域によってかなり差があります。北海道の中心部に構える石狩山地、その北には北見山地、南には日高山脈がそれぞれ南北に縦貫していて、これらの山々が日本海を渡り押し寄せてくる雪雲を遮り、西側に雪を降らせます。下図は過去40年間における最小積雪深度(最も少なかった年の積雪深さ)を示しています。気象学的には最大値を云々することが多いと思いますが、最小値で表した理由は冬期間雪から顔を出した樹木への影響を調べるためです。なお最大積雪深度で見ても同じ傾向です。

最小積雪深度

最低気温の分布

 さらに年較差(かくさ:最高気温と最低気温の差)という尺度でみると、較差の大きい内陸の厳寒地と較差の小さい沿岸部との差が一層はっきりわかります。私たちや植物にとって、海は気候・気象的にみると、強風と潮害をもたらすという短所と気温の乱高下を緩和するという長所があります。

年較差